2010年5月18日火曜日

魚類免疫学 2010.5.12 Q&A

補体は1回の講義で説明しきれないほど多くの内容を含むので、難しい授業でした。講義する側も、聞く側も?

  • C3aはなぜアレルギー増悪因子となるのか? C3aが引き起こすアレルギーとは何か?誰でも発症しうるのか?

C3a自体がアレルギーの原因物質(アレルゲン)ではないですが、肥満細胞という特殊な細胞に作用して、ヒスタミンなどの化学物質を放出させます。ヒスタミンがアレルギー症状を媒介します。ヒスタミンに関する説明はこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヒスタミン

  • エイズウイルス(HIV)は白血球を攻撃する? 補体を不活化する?

HIVは、獲得免疫の司令塔として働くヘルパーTリンパ球に感染してその細胞を殺すために、感染した動物は最終的には獲得免疫不全になります。補体を攻撃することはありません。逆に、補体は、HIV粒子を破壊する活性があります。ただし、効率よく殺すにはHIVに対する抗体が必要です。

  • 補体はなぜ易熱性で、なぜ易熱性のまま進化してきたのか?

易熱性と言っても、天然では経験しない高温で失活するので、進化の中で易熱性であることが生存に不利には働かなかったのでしょう。ちなみに、補体系を構成する成分の中で特に熱に不安定なのは、C1C2B因子です。全ての成分が同じ程度に易熱性であるわけではありません。

  • 食物アレルギーは免疫の異常で起こるのか?

まだ完全には答えが得られてない、難しい問いだと思います。敢えて整理すれば、(1)反応しなくても良い異物に反応する状態、と(2)反応の仕方が異常な状態、の二つの現象がアレルギーの本体でしょう。

  • 補体を持たない動物にはどのようなものがあるか? 補体を持たない場合は、どのようにして異物認識や殺菌を行うのか?

たとえば、昆虫や線虫にはありません。昆虫の場合は、補体以外に様々なパターン認識分子(LPS結合タンパク質、βグルカン結合タンパク質など)が異物認識に働いています。抗菌活性は、各種の抗菌ペプチドが担います。

  • 補体の活性化にはどれくらいの時間がかかるのか?

血清中ではほんの数秒から数分でしょう。反応の終点をどこに定めるかにもよりますが。

  • 補体が大腸でも働いて、その細胞傷害作用によって大腸の細胞の成熟や成長を阻害することはないか?

正常な個体ではありませんが、異常に炎症を起こしてしまう病気では、自身の補体や白血球によって自身の細胞が障害を受けることが知られています。

  • C3aの生理作用はどこで発揮されるか。活性化が起こった部位?

感染局所だけでなく、そこから血流に乗って、あるいは血管から外にしみ出して働くことができます。

  • 哺乳類の補体と、より原始的な動物の補体では働きは同じか? 働きが同じだったら、魚の補体をヒトに入れても正常に働くか?

魚類と哺乳類では、基本的な働きは類似しています。ただし、補体系を構成する成分の一部をヒトと魚類間で入れ替えてもうまく機能しません。(互換性がない、あるいは、不適合であると言います。)

  • 膜侵襲複合体形成の仕組みがよくわからなかった。

C5の活性化型であるC5bを中心に、C6C8が集まって、さらに複数のC9分子が集合して膜侵襲複合体(MAC)ができます。MACは、細胞膜を貫通して細胞膜に穴をあけて細胞を障害します。

  • 補体は結局のところ重要?無くても良い?

補体を備えている動物にとっては、極めて重要な、実質的に不可欠な生体防御系です。そんな補体を持たない動物は、補体の機能を代替する、機能的には類似した別の生体防御因子を備えています。

  • kDaとは?

Dadalton=ドルトン)は、タンパク質の分子量を表すのによく使われる単位ですが、正確には、1Da=炭素12原子の1/12の質量と定義されてます。kは×1000の「キロ」ね。10 kDaのタンパク質、といったらそのタンパク質の分子量(1モルの重さ)は10000に相当します。

  • 3つの補体活性化経路のうち、もっとも多く異物認識に寄与しているのはどれか?

一口には言えません。ケースバイケース。

  • 補体系は必要以上に複雑だと感じる。

そう感じます。でもそのおかげで、様々な生理活性を示すし、様々な方法で活性がコントロールされています。

  • 補体の活性化にCaイオンやMgイオンはどのように関与しているのか?

Caイオンは、C1という成分を構成するサブユニットタンパク質の四次構造の維持、MBLの四次構造維持に必須です。Mgは、C2B因子という補体成分に配位して、それらの機能に必要とされています。

  • チオエステルを介してC3が水酸基を反応する場合に、周りに水酸基をもつ異物が無い場合は? 異物上の水酸基と他の水酸基をどのように識別しているのか?

周りに結合すべき異物の水酸基が無ければ、近くの水分子と反応します。水酸基ならば水を含めて何でもよいので、C3自身が単独で異物と自己細胞などを識別することはできません。

  • C1からC4はいつ頃発見されたのか?

C4の発見は1926

  • ほとんどの動物がC3を持っているが、どの動物のC3も構造・機能的に同一か?

基本的なポリペプチド組成や、チオエステル結合などの機能部位は共通しています。アミノ酸配列同一性は低くても30%弱くらい。異物への結合、オプソニン作用など、基本的な機能は共通です。

  • C3C3bの活性の違いはどのような構造上の違いからもたらされるのか?

C3aが切断除去されることによって、C3C3bでは非常に大きな立体構造の違いがあります。詳しくはこちらの論文をどうぞ。
Structure of C3b reveals conformational changes that underlie complement activity. Janssen BJ, Christodoulidou A, McCarthy A, Lambris JD, Gros P.
Nature. 2006 Nov 9;444(7116):213-6.

  • C9欠損の頻度はなぜ高いのか?

欠損しても生存に不利に働かなかったので、自然淘汰されずに欠損個体の子孫が失われずに生き延びているのでしょう。

  • C3はどのように活性化されるか?

特殊なプロテアーゼ複合体(活性中心はC2B因子の活性化型)によってC3aC3bに分解されると活性化型になります。

  • C9の欠損をどのように調べることができるか?

まず、血清のヒツジ赤血球に対する抗体を介した溶血活性を調べます。活性がほとんど認められないと、まずはC9の欠損を疑います。次に、C9だけの活性を測定することができるので、まずは活性によってC9があるかどうかを調べます(神戸の常磐女子大でのみ分析を受託している)。C9タンパク質の濃度を測定することもできます(各地の大学病院などで検査可能)。近年では、C9mRNA量も測定できるし、C9遺伝子中でC9を欠損状態にさせる点突然変異を特定することもできます(遺伝子変異特定は、九大病院でのみ可能)。

  • 補体はCaMg以外の2価陽イオンでも働くことができるか?

おもしろい質問です。実はMgの代わりにMnも機能します。Coも弱いながら働けます。逆にHgは強く阻害します。Caの代わりになるイオンはほとんどありません。

  • C8C7が欠損したらどうなるか?

C9欠損よりも機能不全が強く表れて、髄膜炎菌性髄膜炎のリスクファクターになることがわかっています。

  • どの活性化経路で補体が活性化されるのかは、抗原の種類で決まるのか?

基本的にはその通り。でもどれか一つの経路しか働かない、という場合はまれでしょう。

  • 補体成分C1の働きをもっと知りたい。

もう少し質問を詳しく聞きたいので、是非私を訪ねて下さいな。

  • 哺乳類補体活性化経路を示す図中で成分が異なる色で書かれていたのはどんな意味か?

よく気がつきましたね。同じ色で書かれた成分(たとえばC3/C4/C5, C2/Bf)は同じファミリーに属する(祖先を共有する親戚同士の)タンパク質です。

  • C3C3(H2O)とあったのは何の意味か?

鋭い質問。C3は水溶液中では、そのチオエステルが僅かずつ、自発的に(自然に)水と反応して加水分解されていきます。加水分解された(H2Oが加わった)チオエステル部位をもつC3を、チオエステルが無傷で残っているC3と区別してC3(H2O)と呼びます。C3(H2O)の立体構造や機能はC3よりもその活性化型であるC3bに近いと言われています。

  • 異物を認識した補体をさらに異物と認識することはないのか?

異物を認識した補体は、成分を活性化型に変化させ、その活性化型(特にC3b)は、血中を流れていた未活性化状態の補体(特にC3)とは異なり、自分の免疫細胞が認識すべき分子となります。ただし、異物と見なされるわけではありません。

  • 鳩目ってスニーカーのヒモを通す穴についているヤツ?

そう!!! まさしく! いい喩えだなぁ。ありがとう。

私が言いたかったのはこんなヤツ。↓








2010年5月13日木曜日

比較免疫学特論 2010/4/22 Q&A

遅くなってすいませんでした。


  • レクチンの特異性において認識の違いが生じる意味は?

ちょっと質問の意味をとりにくかったのですが… 様々な構造の糖鎖を認識できる様々なレクチンは、結果としてそれだけ多様な微生物を認識することができて、自然免疫による生体防御に役立つ、と解釈されます。


  • MBL/ficolinに結合するプロテアーゼはセリンプロテアーゼだけか? またその結合したセリンプロテアーゼの意味は補体の活性化だけか?

これらのレクチンに会合できるのは、MASPファミリーに属するセリンプロテアーゼだけです。ヒトでは、MASP1, MASP2, MASP3そしてsMAPです。

  • MBL/ficolinのコラーゲン領域に、MASPsMAPはどのように結合しているのか?

MASPのN末端側のドメインと、MBLなどのコラーゲン領域が、静電的に相互作用していることが解明されています。


X線結晶解析で得られた立体構造や、mutantの機能解析から、こまかい結合部位もほぼわかっています。詳しくはこちらの論文をどうぞ。
Teillet F, Gaboriaud C, Lacroix M, Martin L, Arlaud GJ, Thielens NM.
Crystal structure of the CUB1-EGF-CUB2 domain of human MASP-1/3 and identification of its interaction sites with mannan-binding lectin and ficolins.
J Biol Chem. 2008 Sep 12;283(37):25715-24

  • 魚の血清からタンパク質を精製するのにどれくらいの期間がかかるのか?

それはタンパク質によって様々です。何段階もいろんなクロマトグラフィーをしないと純粋にならない場合は、当然のことながら長い期間がかかります。方法がわかっていても、数週間とか… 精製法自体を確立するような、研究の初期段階からの期間を合算すれば、1年以上に及ぶ場合もあるでしょう。タンパク質の精製自体が、場合によっては非常に高度なサイエンスを含みます。プラスミドやゲノムDNAの精製とはかなり状況が異なります。

  • 魚類にのみ存在するレクチンがあるか?

今のところ見つかっていないと思います。

  • Lily-typeレクチンの糖鎖結合部位はN-型かO-型か?

レクチンのリガンドとしての糖鎖の結合と、糖タンパク質糖鎖の付加の型を混同していますね。

  • Fakelin (=Microfiblilar-associated protein 4 homologue)の生理的意義はどのように解釈されているのか?

まだほとんど何もわかっていません。が、ヒトの肺で発現し、肺胞で異物認識を担う別のレクチン(SP-A)と相互作用しているという報告があります。SP-Aを肺組織中に固定しているのかもしれません。ちなみにコイのFakelinは、ある種の微生物に結合します。直接Fakelinが異物認識を担って生体防御に関与している可能性があります!

Schlosser A, Thomsen T, Shipley JM, Hein PW, Brasch F, Tornøe I, Nielsen O, Skjødt K, Palaniyar N, Steinhilber W, McCormack FX, Holmskov U.
Microfibril-associated protein 4 binds to surfactant protein A (SP-A) and colocalizes with SP-A in the extracellular matrix of the lung.
Scand J Immunol. 2006 Aug;64(2):104-16.

  • コイにはIgM意外の抗体クラスが存在するのか? あるとすればクラスの違いによってどんな機能的違いがあるのか?

IgDIgTというクラスもあります。詳しくは、別の回の授業で紹介します。すごくおもしろい発見があります。予習したければ、こちら。
Flajnik MF. 
The last flag unfurled? A new immunoglobulin isotype in fish expressed in early development.
Nat Immunol. 2005 Mar;6(3):229-30.


  • フグ体表粘液中のlily-typeレクチンとユリ目植物に存在するレクチン間の遺伝的な関係性は? また両者が反応するバクテリアには共通性があるか?

全然わかりませんが、進化のある段階で、バクテリアかウイルスによって水平に遺伝子が伝播したのかも知れません。反応できるバクテリアの共通性については研究例がまだありません。

  • Cタイプレクチンドメイン中のEPNモチーフとQPDモチーフは構造的に似ているのか?

似ています。が、荷電の位置がPを挟んでお互いに逆になるので、かなり違うとも言えます。C-typeレクチンの立体構造を探してみたら?

  • レクチンの存在量と免疫力の強さに相関があるか?(たとえば魚類にはFCNがないから免疫力が弱い?)

個体レベルでの生体防御能の強弱と関連づけるにはまだデータが足りません。が、当然答えたい、重要な問いですね。

  • なぜMBLは酵母を認識できないか?

酵母を認識できます。酵母表面のマンナンに結合します。

  • コレクチンのCollagen-like domainは、かなりフレキシブルに動けるのか?

動けます。が、束ねられたレクチンドメインの糖鎖認識部位が全く逆の方向をてんでばらばらに向いてしまうほどには、緩くないようです。

  • 両生類の体表粘液にもレクチンがある?

あります。試しにPubMedで”Xenopus lectin skin”をキーワードにして検索してみたら?
  •  
  • MBL, FCN, MASPなどは体液や血液に恒常的に発現しているか? 微生物感染で発現量が上昇するか?

恒常的(構成的)に発現していますが、さらに微生物感染によって発現量が上昇します。


2010年5月12日水曜日

魚類免疫学 2010/04/28 Q&A

  •  微生物は、宿主の免疫機構に対して耐性を獲得することはないか?

すごくいい質問! 抗生物質やある種の抗菌剤に対する耐性とは全く異なりますが、たとえば抗菌ペプチドに対する耐性を獲得する可能性があることが知られています。これは、抗生物質に対する耐性菌よりもずっとずっと深刻な問題で、絶対に避けなければなりません。また、同じ種の細菌でも莢膜という構造を作れるようになった株は、免疫機構に対して抵抗性になると言われています。

  • リゾチームの薬効について詳しく知りたい。

こちらをどうぞ。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se39/se3959001.html

  • インフルエンザに一度かかっても1,2年くらいで免疫が消えてしまうと聞いたが本当か?

本当にインフルエンザに罹患して治った結果として得た免疫は長期間続き、その効果も高いです。一方で、ワクチンを注射してつけた免疫の効果は弱くて短く、せいぜい1年しか持たないと言われています。その違いは? 今も不明な点が多い、重要な研究テーマの一つです。

  • レクチンによるオプソニン化のメカニズムがよくわからなかった。とくに白血球内に異物を取り込んでからの反応は?

白血球の機能についての次回の授業で取り上げるでしょう。

  • 人間よりも魚の方が多くの種類のα2マクログロブリンをもつということは、魚の方がプロテアーゼを阻害できる確率が高いか?

と思っていますが、証明はできていません。ちょっと都合が良すぎる考え方かも。うちの卒論か修論テーマとして研究してみない?

  • α2マクログロブリンは、病原菌の浸潤用のプロテアーゼだけでなく、宿主自身のプロテアーゼも阻害するのではないか?

素晴らしい質問! 阻害します。自身のいろんなプロテアーゼを阻害して、そのプロテアーゼが媒介するさまざまな生理的反応を制御しています。

  • レクチン自身が殺菌活性を示すことはないのか?

少ないですが、中には、殺菌・細胞傷害活性を示すレクチンもあります。が、糖鎖を認識して結合するだけで殺菌できるというレクチンはほとんどありません。

  • 抗菌ペプチドが細菌に作用するメカニズムを知りたい。

もっとも単純な考え方は、塩基性のペプチドが細菌の酸性を示す細胞膜に静電的に結合し、さらに疎水性アミノ酸の塊で細胞膜の脂質二重層に貫入して細胞膜を壊す、というもの。他にもいろいろなメカニズムがあるそうです。それ自体が現在でも重要な研究テーマです。

  • キチンにダイエット効果があると聞いたが本当か?

知りません。カロリーにはならないので、こればかり食べてたら痩せるかも。基本的に、「何かを食べたら痩せる」という話しは信じないないのが吉。


  • エビ・カニから抽出したGlcNAcに対して、エビ・カニアレルギーの人はアレルギー反応を示さないか?

エビやカニのアレルゲン(アレルギーの原因となる抗原)はトロポミオシンというタンパク質であることが多いので、GlcNAcやキチンがアレルギー反応を誘発することはないでしょう。

  • 鼻水を止める薬の副作用で喉が痛くなるのはリゾチームと関係するか?

さて?わかりません。でもリゾチームにアレルギーを示す人がいないわけではないので、もしかするとアレルギーの一症状かも? 卵アレルギーですか?

  • グラム陽性菌のペプチドグリカン層と陰性菌のペプチドグリカン層は同じ構造か?

グラム陽性菌のペプチドグリカン層の方がずっと分厚く、タイコ酸やリポタイコ酸を含む点が陰性菌とは異なります。

  • レクチンはどんな細菌でもオプソニン化できるか?

結合できればオプソニン化できるでしょう。結合できないならば(そのレクチンが認識する糖鎖構造が表面になければ)もちろんオプソニン化はできません。そんな細菌もいることでしょう。

  • 人間はキチンを分解できるか?

食べたキチンは分解できません。ヒトはキチン分解活性のあるキチナーゼを分泌しません。

  • α2マクログロブリンはプロテアーゼによって切断された後に、元に戻って再び阻害活性を示すことができるか?

ありません。一旦切れたペプチド結合は自発的には繋がりません。新たなα2マクログロブリンが合成・分泌されるのに依存します。


  • 多切れ苦吟が複数のGlcNAcに結合して全体的に強い結合力を示すのは、単に結合部分が増えるからか? レクチンの形が変わったりしないか?

よいところに気が付きました。基本的には結合点が増えるためと考えられていますが、タンパク質によっては、よりスムーズに結合できるように立体配座が変わる例もあります。そのためにフレキシブルな部分を内包しているタンパク質もあります。

  • 白血球の内部のリゾチームが食作用をする時に外部に漏れてしまわないか?

スルドイ質問です。僅かには漏れる可能性があります。ただし、血中やいろんな体液にもリゾチームは存在するので、漏れて困ることはないようです。


  • インターフェロンの詳細を知りたい。

後の回で、「サイトカイン」を説明する際に触れます。もちろんinterferonということばでいろいろ検索してみるのもよいでしょう。

  • 講義資料(プリント)をWebからダウンロードできるようにして欲しい。

ちかいうちにそのようにできるようホームページを整備します。

  • グラム陽性菌細胞壁のペプチドグリカン層に含まれるタイコ酸やリポタイコ酸の役割りは?

一般的な役割りはよくわかりませんが、黄色ブドウ球菌では、宿主細胞表面への接着やバイオフィルム形成、さらに滑走能力を発揮するためにタイコ酸が必要なのだそうです。
http://www.f.u-tokyo.ac.jp/~bisei/research/kaito/kaito.html

  • なぜ魚は多種類のα2マクログロブリンを持つのか?

複数のα2マクログロブリンを生じたメカニズムは、魚類に特異的な遺伝子重複によります。複数あることの生理的な意義は、よくわかりませんが、複数あることでさらに多様なプロテアーゼを阻害できる、1種類毎の阻害機能が劣るので、複数持っていて初めて一人前なのか、いろいろ説があります。

  • α2マクログロブリンは菌を誘導して補足する?

いえ、プロテアーゼ分子を補足します。

  • GlcNAcを接種するとなぜ関節痛が和らげられるのか? 神経伝達物質?

なぜでしょうね。私は効果に懐疑的なので、気のせいじゃないかと疑ってます。

  • タンパク質などを命名する際に何かルールがあるのか?

酵素には命名規則がありますが、一般的にはタンパク質に命名規則はありません。しゃれた、かっこいい名前を付けるのがいいです。しばしば、P+その分子量(kDa)で名付けらる(たとえばP100とか…)ことがありますが、芸がないと思います。

  • 抗菌ペプチドの立体構造で疎水性と塩基性のアミノ酸毎に配置が分かれる、というのはどのような働きをするためか?

同じ化学的性質をもった側鎖のアミノ酸がいくつか集まると、その側鎖の特長が強調された効果(たとえば塩基性、疎水性)がはっきり表れるようになります。


  • α2マクログロブリンのベイト領域のワナにひっかかって切断するプロテアーゼはどれくらいの割合でいるのか?

直接数字で表すことができませんが、非常に広範囲のプロテアーゼを1種類のα2マクログロブリンが阻害できると言われています。

  • 自然免疫は卵や胎児の時から作用するのか?

たとえば、魚の受精卵や孵化前の胚にはすでに自然免疫因子(レクチンや補体など)が含まれています。自然免疫因子の全てではないが、ある種の因子は生まれながらにして備わっています。

  • 自然免疫と獲得免疫で認識できるものそれぞれに共通な構造はあるか?

自然免疫は、微生物関連分子パターンを見分ける分子による異物認識を共通基盤としています。おもに細胞壁を構成する糖鎖、リポ多糖、二重鎖RNA、あるしゅのDNAなどを認識します。獲得免疫が認識できる分子構造は定義できません。敢えて言えば、自分以外、と表現するしかないですね。

  • 身の回りにある「抗菌仕様」はどのような仕組みによるのか?

あまり知りません。光触媒による抗菌処理は、光が当てて発生するラジカルが殺菌作用を示すのだと理解しています。それ以外にもいろいろあるのでしょうが、調べても「抗菌」の定義自体が曖昧です。
ちなみに、これほど「抗菌」が無思慮にもてはやされているのは日本くらいだと言われています。潔癖症が過ぎるのでしょう。不健全な社会だと感じます。

  • 外骨格にキチンをもつ昆虫が、キチン分解活性をもつC-typeのリゾチームを持つのはなぜか? カブトガニのGlcNAc反応性レクチンは、カブトガニの甲羅(キチン質)には反応しないのか?


外骨格のキチンは、体液と直接接してはいないので、体液(=血リンパ)中のレクチンやリゾチームが反応することはありません。

  • α2マクログロブリンの血中濃度の調節はどのようなメカニズムで行われているのか?

α2マクログロブリンは、ヒトでは主に肝臓で産生されます。その遺伝子の転写活性(mRNA産生量)はさまざまなサイトカインで制御されており、複雑です。ある種の炎症でも転写活性が上がります。魚類でも同様に、たとえば細菌や寄生虫の感染で産生が刺激されるという報告があります。

  • 抗菌ペプチドのフォールディングは自発的に行われるのか?それともシャペロンを必要とするのか?

普通は自発的でしょう。ペプチドは小さいので、とくにシャペロンがなくても可逆的に変性と折り畳みが可能です。

  • C-typeのリゾチームが熱に安定なのはなぜか?

生理的にはそんな熱安定性は必要ないですが、産業的利用に向けて、さらに耐熱性を高める試みもあります。
http://patent.astamuse.com/ja/published/JP/No/2007300831

  • エビ・カニの殻のお値段は?

わかりません。業者も教えてくれないだろうなぁ。

  • α2マクログロブリンの立体構造の変化を見た人がいるのか?

電子顕微鏡で直接分子構造の変化を観察した例があります。

  • インターフェロンはC型肝炎で用いられる薬と同じモノか?

同じです。ただし、薬に使われているのは組換えタンパクとして生産したインターフェロン。

  • 魚類に複数あるα2マクログロブリンはお互いにどのように異なるのか?

コイで私たちが調べた限りでは、ベイト領域の配列が特に大きく異なります。それぞれが狙う?プロテアーゼが異なるのかも。

  • 上皮細胞で抗菌ペプチドが作られるのに、カビが生えたパンをなどを食べるとどうしてお腹を壊すのか?

量の問題でしょう。また、お腹を壊す、という反応そのものが免疫反応の一種(たとえば下痢は、有害・有毒なものを体外に素早く排出する反応と解釈できます。)とも考えられます。こちらの本が参考になりますよ。
進化から見た病気 (ブルーバックス) 栃内 新 著

  • インターフェロンの大きさは?

分子量が1500020000くらい。直径およそ3 nm

  • ガチョウはなぜG-typeリゾチームをもつのか? C-typeは持たないのか?

C-typeG-typeの両方を持ちます。G-typeだけを持つ動物は見つかっていません。


2010年4月28日水曜日

魚類免疫学 2010/04/21 Q&A 

  • Phase 3の眼とは?

評論家 柳田邦男の著作(数冊のシリーズ)タイトルです。読みたかったらお貸ししますよ。
人間の意識レベルを5段階(5つの相=フェイズ)に分けます。
フェイズ0:睡眠、失神
フェイズ1:ぼんやり、疲労困憊、退屈、居眠り、酒酔い
フェイズ2:普通の生活時、定例作業時、リラックス時
フェイズ3:精神活動が活発、意識が明解・機敏
フェイズ4:興奮、慌て、驚愕、パニック
できるだけ自分の頭・意識をフェイズ3に保って、物事に接しましょう。ちなみに皆さんが授業に参加したときの意識レベルはもちろん「3」であるべきですが、時折、01の人を見かけますね。

  • 免疫強化剤でどんな病気を防げるのか?

細菌感染症、ウイルス感染症のいくつか。魚の場合は、連鎖球菌症、エドワジエラ症など。より詳しい情報はこのシリーズの後半の授業で。

  • 魚の病気でヒトにも感染するものはあるか?

今のところ見つかっていませんが、抗酸菌(Mycobacterium) の一種など、いくつかの魚病細菌は人間にも感染する危険性があるかもしれないために、現在その可能性と防止策が研究されています。

  • IgGIgEとは?

抗体分子の種類(クラスと呼びます)の名前です。Igimmunoglobulinの略。詳しくは、第4回目か5回目の授業で取り上げます。

  • ポリオの経口ワクチンは不活化ワクチン? 不活化されたウイルスを飲んでもワクチンとしては作用しないのでは?

不活化ワクチンは自ら感染する能力が全くないので、免疫系を刺激する活性が低く、特に経口ワクチンとしての効果は低いです。

  • 自然免疫の初期防御とは?

自然免疫は微生物感染の初期に重要でしょう、という意味です。

  • パスツールは、電顕でウイルスを認識することもできない時代に、どうやって狂犬病ウイルスの弱毒化ワクチンを作ることができたのか?



  • 人間でも抗生物質の耐性菌問題がある?

あります。例えば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)を調べてみて下さい。

  • 免疫強化剤などの副作用は?

あります。用いる物質によって異なりますが、発熱や炎症などが代表的だそうです。たとえば、こちら

  • 獲得(後天性)免疫の獲得と脊椎を獲得したことや顎を獲得したこととの間にどんな関係があるか?

これも別の機会に紹介することになると思いますが、顎を獲得するのに重要な原因となったゲノム重複によって、後天性の免疫機構に必要な遺伝子(の原形)も生まれた、と考えられています。顎と獲得免疫の間に機能的に関係があるとは考えられてはいないようです。

  • ツベルクリン反応などで発赤する時に、細胞レベルでは何が起こっているのか?

 血流が局所で増し、リンパ球などの白血球が主に集まってきています。

  • 魚でも臓器移植で拒絶反応が起きるか?

起きます。鱗移植などの実験で確認できます。

  • コイヘルペスは、結局どうやったら治るのか?

ちょうど良いタイミングと長さで水温を上げると死なずに済む場合があります。が、完全に治癒するわけではなく、ウイルスが体内に残り、再び発病させる場合があります。
http://www.agri-kanagawa.jp/naisui/news/koiherpestaisaku.htm

  • 魚類の抗体を人間に対して使うことができるか?

今のところできません。近年、ニワトリやダチョウの抗体を人間生活に利用する試みが始まりました。詳しくは「抗体」の授業で。

  • 自然免疫の起源についてわかっていることは?

最近の研究で、様々なことがわかってきました。まだナゾは多く残りますが、大変おもしろい研究テーマです。詳しくは、授業で説明します。ここには書ききれません。

  • ワクチンと免疫強化剤の違いは?

ワクチンは、獲得免疫系に長く記憶されるような防御能を与えます。免疫強化剤は、自然免疫系を活性化して幅広い範囲の病原体に対する防御能を少し上げるが、今のところその効果は、良くできたワクチンほどではありません。

  • 不要なアレルギー反応は完治できるようになっているのか?

なっていません。

  • 原口(げんこう)とは?

これらのサイトが参考になるかな?
http://ja.wikipedia.org/wiki/胚発生
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nkazu/kenbi/uni.htm
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nkazu/kenbi/kaeru.htm

  • ある抗生物質に対して耐性を持つ菌がその抗生物質を分解するのならば、抗生物質による環境汚染は起こらないのではないか?

おもしろい考え方です。それでも実際に起こっているのが何故かを考えてみるのも大事なプロセスでしょう。

  • 移植された臓器の拒絶を防ぐために、移植される側の免疫を殺しておけば良いのではないか?

その通り。実際に、臓器移植を受けた患者さんは、程度の差はありますが、拒絶反応を抑えるために一生の間、免疫抑制剤を服用する必要があります。問題は、免疫が抑制されることによって感染防御能も抑制されることです。

  • 世界での結核予防の方策は?

下記の資料が参考になるでしょう。
今後の結核対策(結核予防会)

  • 魚に注射するときに、血管をどうやって探すのか?

採血するときは、脊椎骨の腹側にそって動脈・静脈が走っているので、その空間的位置をイメージして針を刺します。人間のように外から太い血管を見ることはほとんど不可能ですし、脈に触れることもありません。水産学分野の3年生が学生実験で最近経験しているので、どんな感じかを尋ねてみてください。
腹腔内注射をするときは、腹壁の厚みをイメージして、深く刺しすぎて内臓を傷つけないように注意して針を進めます。

  • ヒトと魚類の免疫の仕組みはだいたい同じような感じなのですか?

大まかには似ていると言えるでしょう。

  • (たとえば)貝には獲得免疫が無いのでワクチンは効かないはずだが、それならば貝の養殖ではどうやって感染症を予防するのか? 抗生物質を使っているのなら、養殖した貝は食べない方がよいのか?

するどい質問です。まず、貝の養殖に抗生物質は使われません。カキやホタテガイには人工飼料・餌料を与えないので、抗生物質の投与自体ができません。獲得免疫が無いので、ワクチンはありません。自然免疫を刺激するような免疫強化剤の開発が急がれていますが、貝類(や軟体動物)の免疫機構の解明は著しく遅れています。研究者人口も少ないのが現状です。現在残された挑戦的な研究テーマだと思います。

  • 最近やウイルスが感染を引き起こす経路に違いはあるか?

感染経路は非常に様々です。各ウイルス、細菌で個別に解明する必要があります。

  • 結核(菌)にもインフルエンザのように「型」があるのか?

あります。株(strain)の違いと言います。様々な耐性菌も生じているそうです。(上記資料リンク参照)

  • 血液型不適合時の凝集反応の意義は?

血液型不適合時には凝集反応よりも溶血反応(赤血球が破壊される)が起きます。抗A抗体あるいは抗B抗体と、補体の共同作業で溶血反応が起きます。(詳細は補体の授業で説明します。)その反応の生理的意義は不明です。アレルギーの1種と言えます。

  • どうやって痩せたのか?

いつまでもデブと思うなよ」(岡田斗司夫 著)にあるレコーディングダイエット。
その時の記録はこちら。 

でも、現在本当に痩せる必要ある? あまり神経質になりすぎないように気をつけてくださいな。


  • アレルギーになりやすい人となりにくい人がいるが、何がちがうのか?

これは興味深い話しです。するどい質問。遺伝子によって支配されている部分と、環境によって影響される部分があります。そのどちらもが、完全には解明されてはいません。現在とても力を注がれている研究テーマの一つです。

  • 中国に行くのに何か予防接種したか?

まったくしませんでした。長期滞在の場合はこちらを参照。

  • 無脊椎動物の中でどのような動物門に免疫機構の存在が確認されているか?

ある種の自然免疫(食細胞、補体、抗菌ペプチドなど)は、ほぼすべての多細胞動物に認められます。もっとも原始的だと考えられる刺胞動物門にも。


2010年4月15日木曜日

比較免疫学特論-1

受講生は20人でした。さて今後増えるかな?減るかな?教室のサイズは私には快適でした。3-612で講義するのは久しぶりです。自分のオフィスから近いのは助かります。

いくつか質問・コメントを貰いました。(読みやすいように、質問の文章を若干修正している場合があります。)

-もし、ゼブラフィッシュが適応免疫が不要ということは、自然免疫でこと足りるようなパターンがあるということですか?
(イマイチ質問の意味を捉えられずにいますが、)自然免疫因子だけで処理できる微生物は沢山いるのだと思います。

-抗菌ペプチドの反応機構も授業で扱いますか?
あまり詳しくはやらないつもりでしたが、少し紹介します。でもこうしてせっかく質問があったのだから、当初の予定以上の内容にしようかなぁ。

-獲得免疫は全生物(動物)共通にあるのか?そうでなければ進化のどの段階で獲得したのか?
8倍体仮説、という内容の回に詳しく述べますが、私たち哺乳類がもっているような獲得免疫は、顎のある脊椎動物にだけ備わっています。

-Rag1の一つの遺伝子だけで多数ある抗体の特異性を決めているとは思えないが、他の抗体が作られていないという証明はどのようになされているのか?
スルドイ質問です。その証明は面倒なのでほとんどなされていません。私のラボではその面倒なことにきちんと向き合おうとしています。請うご期待。

-獲得免疫の記憶はどのように生体中に残るのか?
少数のリンパ球(例えばB細胞)が長い寿命を獲得して体内に残り、2回目以降の感染に備えています。

-スライドで示された系統樹(Phylogenetic tree)は何に基づいて描かれたのか(形態? rRNA?)
元々は形態に基づいていますが、現在では遺伝子配列(rRNA遺伝子もその一つ)に基づいた再検証がどんどん進んでいるでしょう。

2010年4月12日月曜日

魚類免疫学開講の案内

学部の講義 魚類免疫学(水曜1限、防音103)は、4月21日からスタートします。
下記に、シラバスに沿った授業計画を示します。順序や内容に若干の変更があるかもしれません。変更は授業中かこのサイトを使って予告します。


第1回 免疫学のルーツ
第2回 自然免疫と獲得免疫
第3回 自然免疫の液性因子による微生物分子パターン認識
第4回 自然免疫の液性因子による異物の排除
第5回 自然免疫の細胞性因子:白血球の機能
第6回 獲得免疫の特長:特異性と記憶能
第7回 獲得免疫を担う細胞:Tリンパ球、Bリンパ球
第8回 遺伝子再構成による抗原レセプターの多様性発現
第9回 抗原提示と免疫応答
第10回 サイトカインによる免疫応答の制御
第11回 アレルギーと自己免疫
第12回 免疫系の進化
第13回 魚類の免疫系の特長
第14回 水産無脊椎動物の免疫系
第15回 免疫機構を利用した水産生物の感染症制御

比較免疫学特論の予定・内容

生命機能科学専攻のM1諸君

比較免疫学特論(2単位)を4月15日(木)(2限、3−612)から始めます。
およその内容は、シラバスに記載の通りですが、下記に再掲します。ただし、順番や担当を含め、若干の変更があるかもしれません。変更は、受講者にこのサイトや授業中のアナウンスによってお知らせします。
テキストはありません。スライドプレゼンテーションと配布プリントによって授業を進めます。


第1回:免疫系の進化 概論(中尾)
第2回:自然免疫によるパターン認識(中尾)
第3回:TollTLR(中尾)
第4回:抗菌ペプチドの系統発生(中尾)
第5回:補体系の系統発生(中尾)
第6回:硬骨魚類補体系の多様性(中尾)
第7回:動物レクチンの構造・機能の多様性(中尾)
第8回:Bリンパ球機能の進化(杣本)
第9回:Tリンパ球機能の進化(杣本)
10回:細胞傷害T細胞とNK細胞(杣本)
11回:マクロファージ・樹状細胞と抗原提示(杣本)
12回:MHCの多様性(杣本)
13回:サイトカインの進化(杣本)
14回:無顎類のVLR(杣本)
15回:獲得免疫の系統発生(8倍体仮説)(中尾)





2010年2月13日土曜日

動物生化学成績報告

試験の採点と成績の集計を終えました。1名だけ再試としてレポートを課しましたが、それ以外の成績を今日、報告しました。得点分布はだいたい例年通りですね。試験は難しかったでしょうか。物質の細かい構造はともかく、大まかな流れはもう一度復習しておいて欲しいと思います。
動物生産科学コースの2年生諸君と出会って半年。4月からは各分野に分かれます。畜産・水産におよそ均等に希望が分かれたと聞きました。特に水産学分野に来る皆さん、これからもよろしく。4月からは魚類免疫学、水族生化学、そしていろんな生化学・分子生物学関連の実験・実習をいっしょにがんばりましょう。
実は今年度で「動物生化学」という授業は終わります。辰巳先生との共同作業でしたが、大変でもあり、楽しくもありました。 成績を提出した今、ちょっとセンチメンタルな気分でもあります。おっと、授業評価のまとめがまだだった…

↓この授業の終わりを祝す1曲です。(って単に私が好きな曲を紹介したかっただけ。)

2010年1月26日火曜日

2月2日の試験

まだ問題を作ってませんが、次の事柄は是非復習しておいて。
-糖代謝の概要(Voet基礎生化学、p290 図15-1を基に)
-シグナル伝達の概要(関与する主な分子群)
-ミカエリス・メンテンの式の意味、ミカエリス定数やVmaxの意味と求め方
-酵素阻害の様式